平成28年11月19日(土)に山口市湯田のホテルニュータナカにおいて公明党の政策懇談会が行われました。山口県腎友会からは、伊藤義人事務局長が出席をし山口県腎友会として現在最も患者が憂慮している問題点の現状説明をして早急の対処をする要望を行いました。提出しました要望事項は下記の通りです。
1)透析患者の通院・介護対策について ;患者の高齢化により合併症による事故や通院困難者の増加がありますが 車椅子の利用の場合は病院職員での対応が難しく、患者個人で福祉有償サービスや福祉タクシー等の利用が増えています。また、市町の財政によって福祉タクシーの助成に差がありすぎます。県と市町で総合的な通院助成制度の構築の検討をお願いします。
2)2025年に向けた透析患者の老齢化に伴う療養施設について ;今後10年後には、老齢患者、認知症患者、独居老人患者などの対象となる施設(低所得者層の透析治療施設、長期療養型透析・介護施設)など透析治療と介護施設の併用(同敷地内)した施設の設置の推進をお願いします。
3)福祉医療費助成制度の見直し、及び市町の格差是正について ;平成20年に重度障害者の福祉医療費助成制度に窓口負担、年齢制限、所得制限を逐次付帯しました。現在では市町が肩代わりしていますが、市町の方も財政のひっ迫から福祉制度に市町による格差が生じてきています。加えて、高齢者の高額診療費の引き上げ、入院時の住居費の負担、介護の分野では、65歳~74歳までの利用者負担の2割引き上げなど高齢者を取り巻く社会保険制度改革を検討する計画がされているようですが、国民基礎年金のみの受給者については対象を除外してください。
4)山口県内の緊急災害発生時における透析患者への対応(患者、透析施設、行政との連携)について ;近年では阪神大震災、新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震など大きな地震が全国各地で起こっています。「大災害はどこで起こっても不思議はない」と地震の専門家たちは声を上げています。被災地域でのライフラインが停止したとき透析患者は被災地の病院治療が受けることが出来なくなる。また被災地は交通インフラの倒壊により道路の閉鎖が生じています。1日毎(週3日4時間)の治療を必要とする患者透析には生命の危機である。つまり緊急に治療の出来る施設への移動をしなければならない。ついては、災害時の透析患者の具体的かつ明確な災害マニュアルの構築を要望します。
5)診療報酬夜間診療治療の手当の復活について ;全体的な診療報酬額の削減、夜間診療の手当の中止などによって、夜間透析治療を実施する医療機関が市町によっては無い所もあります。患者の健康や経済生活にも関わる問題ですので夜間の診療報酬手当を復活していただきたい。
6)慢性腎臓病(CKD)及び生活習慣病対策について;CKDの予防と重篤化防止などの周知活動をしてきましたが、一般県民、特に慢性腎臓病予備軍と呼ばれる生活習慣病を抱える方には認識度がまだ低いと感じられます。当会も更に将来を担う若者たちの健康意識教育の周知啓発にも取り組んでいきたいと思います。国としても私たちNPO活動に対してのご支援を要望します。
以上6項目の透析患者の現状の問題を説明し要望書を提出しました。
【公明党政策懇談会の出席者氏名】
衆議院議員 桝屋敬悟 様、県議会議員 石丸典子 様、県議会議員 上岡康彦 様、
県議会議員 曽田さとし様 県議会議員 えんどう伸一様 桝屋議員秘書 八木雄大様
桝屋議員秘書 西岡 稔 公明新聞記者 益子正広様 山口県腎友会 伊藤義人
NPO法人山口県腎友会 吉村 隆